【通信3社比較】KDDI・NTT・ソフトバンクの配当金と買い時の株価

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【通信3社比較】KDDI・NTT・ソフトバンクの配当金と買い時の株価
  • 配当金も株価も成長する優良企業を見つけたい
  • 通信業でオススメの優良企業を知りたい
  • 高配当のソフトバンクか、連続増配のKDDI・NTTか迷っている

配当利回りと知名度・話題性で、投資先を決めていませんか?
私は高値づかみ…含み損…減配…と失敗を繰り返してきました。雰囲気で投資先を決め、企業の抱えるリスクを見落としてきたのが原因です。

企業分析・買い時分析・競合比較を行うことで、根拠に基づいた投資の重要性を学びました。10年間投資を続け、保有する48企業中45企業でプラス含み益+500万円を達成しています(2025年8月時点) 。

この記事ではKDDI・NTT・ソフトバンクについて、「競合比較」および「買い時分析」を解説します。


最後まで読むことで、下記の内容がわかります。

  • 配当金も株価も成長する優良企業の見つけ方
  • 通信業界での優良企業と買い時
  • ポートフォリオでの通信業セクターの運用方法

高値掴みを避け、再現性のある堅実な配当株投資を始めましょう。

分析の結果、KDDI・NTTは「優良企業」ソフトバンクは「注意が必要」となりました。
ポートフォリオの運用方法は、KDDIとNTTの2社をメインに通信セクターを構成しています。

▼競合3社の比較

項目KDDINTTソフトバンク
概要9433
プライム
9432
プライム
9434
プライム
売上高右肩上がり右肩上がり右肩上がり
EPS右肩上がり右肩上がり横ばい
ROE13.2%10.0%20.6%
PBR1.93倍1.41倍4.04倍
自己資本比率30.4%34.0%17.0%
配当金の推移連続的に増配連続的に増配増減なし
配当性向42.8%43.5%78.3%
配当方針DPS成長連続増配を基本方針高水準の継続を方針

▼買い時分析

通信セクターはディフェンシブかつストックビジネス

配当投資における「通信セクター」の特徴を解説します。

ディフェンシブセクター
通信回線は生活に不可欠なインフラです。景気影響を受けにくく、不況時でも安定した収益が見込めます。
収益の安定性が高い
契約数に応じて毎月の利用料が入る「ストックビジネス」であるため、収益の見通しが立ちやすいのが特徴です。
参入障壁が高い
通信網の整備に莫大な初期投資と免許が必要なため、新規参入が非常に困難です。ライバルが増えにくく、利益を守りやすい構造にあります。
設備投資が盛んで、借金が多くなりがち
基地局や光ファイバー、データセンターなど莫大な設備投資が必要です。他の業種と比べて、負債が大きくなる傾向があります。自己資本比率を確認し、財務健全性を評価することが重要です。

通信セクターは、収益性と財務健全性を注意して確認します。ディフェンシブかつストックビジネスのため、配当金が安定して成長している企業が狙いです。

KDDI・NTT・ソフトバンクの競合分析

それではKDDI・NTT・ソフトバンクの3社を比較し、優良企業を選別します。

優良企業を見抜く「チェック項目」

「配当金」と「資産」の成長を狙うため、優良企業を厳選します。下記の項目をそれぞれ評価し、企業の「稼ぐ力・安定性・成長性」をバランス良くチェックします。

項目優秀イマイチ or NG
売上高
(企業の収入)
安定した右肩上がりジグザグでも右肩上がり右肩下がり
EPS
(稼ぐ力)
右肩上がり横ばい右肩下がり
ROE
(収益性)
12%以上10%以上8%以下
PBR
(純資産に対する割安さ)
1倍以下1倍超数値が大きいほど割高
自己資本比率
(財務健全性)
60%以上30%以上20%未満
配当金の推移連続した増配傾向増配傾向減配実績がある
配当性向
(増配余力)
30%以下50%以下50%以上
配当方針DOE、累進配当配当性向を目標設定なし

売上高・EPS・配当金の推移を重視しつつ、多くの項目で良い評価を獲得している企業が、優良企業となります。ROE・PBRや自己資本比率は、業種による傾向があるため、競合比較することが重要です。

KDDI・NTT・ソフトバンクの比較

項目KDDINTTソフトバンク
概要9433
プライム
9432
プライム
9434
プライム
売上高右肩上がり右肩上がり右肩上がり
EPS右肩上がり右肩上がり横ばい
ROE13.2%10.0%20.6%
PBR1.93倍1.41倍4.04倍
自己資本比率30.4%34.0%17.0%
配当金の推移連続的に増配連続的に増配増減なし
配当性向42.8%43.5%78.3%
配当方針DPS成長連続増配を基本方針高水準の継続を方針

KDDIおよびNTTは、バランス良く全体的に優秀な傾向があります。

一方、ソフトバンクは高配当企業として人気ですが、配当金の持続性と成長性に懸念点があります。

各企業の詳細な分析は、それぞれまとめています。

ROEと自己資本比率の比較

ソフトバンクのROE 20.6%は魅力的です。しかし、分析を行うと「高い収益性ではなく、低い自己資本」による、側面が見えてきます。

🔍ROEのポイント

ROE=純利益÷自己資本×100
自己資本をいかに効率的に使って利益を出しているかを示す指標。
ROEが高いほど「収益性」の高い企業、日本企業の平均ROEは8〜9%(大和総研)です。一方、自己資本が少ない(=借金過多)ため、ROEが高い場合に注意

NTTとKDDIは30%台の自己資本比率を持ちながら、本業の力で10%以上のROEを出しています。
一方でソフトバンクは自己資本比率が17.0%、借金の割合が大きいため、計算上ROEが高くなります。

2020年には自己資本比率10%まで悪化し、ROEが40%まで上昇しました。2020年以降は自己資本比率の上昇にともなって、ROEも減少しています。

ゆず
ゆず

自己資本比率が30%まで回復したときのROEが、ソフトバンクの実力になります

配当金の比較

KDDIとNTTは連続増配を継続し、右肩上がりで配当金を成長させています。

ソフトバンクは2020年から増配がなく、長期的に現状維持です。

さらに、ソフトバンクの配当性向が78.3%と高く、増配する余力は少ないです。配当方針も「高水準を継続」と抽象的な方針を掲げており、配当金の成長性はKDDIとNTTに劣ります。

3社の利益構造を比較

👤「通信事業だけで、この先も配当金を増やせるの?」

KDDI・NTT・ソフトバンクがそれぞれ何で稼いでいるか、利益の内訳を分析します。分析から各社が将来に向けて注力している事業を比較します。

各社でセグメントの名称が違いますが、中身を見ると企業の特徴が見えてきます。

KDDI:生活とビジネスを支える「通信システム」

①パーソナル事業 78.3%
  • 通信:au、UQ mobile、povo
  • 金融:au PAY、auじぶん銀行
  • 生活:auでんき、au PAY マーケット
②ビジネス事業 20.8%
  • コネクティッドカー:トヨタと連携。車の通信システム。
  • Telehouse:大規模データセンター
💡ポイント
Ponta経済圏を作り、通信と金融サービスの一体提供で顧客を囲い込み。三菱商事と共同出資を行い、ローソンを運営している。
2025年度に大阪堺データセンターに約100億円を投資。

NTT:法人と海外に強い「システム構築」

①総合ICT事業 60.2%
  • 通信:docomo、ahamo、固定通信
  • 金融・決済:dカード、d払い
②グローバル・ソリューション事業 19.1%
国内外の企業や官公庁のシステムを構築。売上の6割以上は海外を占めている。
💡ポイント
金融・決済事業での成長を狙い、2025年5月に住信SBIネット銀行を買収。銀行業へ参入を果たしました。
データセンター事業への積極投資。海外事業の強みを活かしOpenAIとの提携し、生成AIビジネスを拡大。

ソフトバンク:AI事業に巨額投資

①コンシューマ事業 53.3%
  • 通信:SoftBank、Y!mobile、LINEMO
  • インフラ:SoftBank光、ソフトバンクでんき
②メディア・EC事業 26.9%
  • メディア:LINE、Yahoo!JAPAN
  • EC:Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWN
💡ポイント
PayPayを中核に通信・金融・ECサービスで経済圏を作っている。LINEやPayPayなど広く使われているサービスが強み。
2025年度に大阪堺データセンターに約1,000億円を投資。他社より先んじてAI事業に多額の投資を行なっている。

比較の結果、KDDIとNTTは優良企業

3社の事業と財務状況を分析した結論です。

KDDIとNTT
通信事業という安定した収益基盤を持ちながら、自己資本比率30%以上の健全な財務体質を維持しています。連続増配を継続しており、長期的な「安定」と「成長」の両立が期待できる優良企業です。
ソフトバンク
通信以外の事業(LINE・PayPay・AI事業)にも多額の投資をしており、事業の成長性を秘めています。しかし、自己資本比率が低く、配当金も横ばいで増配していません。不況時の耐久力と配当金の成長性に懸念が残ります。

配当投資の目的である「配当金も株価も成長する優良企業」を考えると、KDDIとNTTが本命となります。

買い時の配当利回りと株価を分析

どんなに良い銘柄でも、高値掴みは厳禁です。 優良企業を厳選した上で、次は「いくらで買うべきか」を判断します。

ゆず
ゆず

ソフトバンクについては注意が必要なため、買い時分析は行いません

分析方法:10年データで「統計的な買い時」を探る

優良企業を厳選した上で、高値掴みを避けることが重要です。10年間の配当利回りを分析して、根拠のある買い時を特定します。

⏳10年間の配当利回り分析

市場が開いている各営業日の「最低株価」と「実績配当金のデータ」を使用して、「最大配当利回り」と「ヒストグラム」をグラフ化します。
目標の配当利回りで購入できる日は、10年間のうち何日あったか?」を統計的に評価し、高値掴みをしない「買い時」を決めます。

▼参考例:ヒストグラムと利回りグラフ

最大配当利回りのグラフ
10年間の配当利回りにおける、中央値サポートライン(投資家に意識されている利回り)を確認
ヒストグラム
利回りごとの営業日をカウント。サポートライン以上で、購入できた日数の割合を計算する。

買い時分析については、下記の記事で詳細を解説しています。
【データで判断】配当株投資の「買い時」を解説|高値掴みを避ける分析法

KDDIの買い時は、配当利回り3.3%

買い時:配当利回り 3.3%以上
目安株価:2,424円以下(2025年配当予想 80円ベース)

【分析結果】
 3.3%以上で購入できた日数は、837日。 10年間(2,464日)のうち、34%の営業日となります。

【2025年】直近1年でKDDIの買い時はあった?

日足の株価推移を確認し、買い時の2,424円以下で購入できたタイミングがあったかチェックします。

  • トランプ関税の影響もあり、3月〜4月の期間は常に買い時
  • 10月前後の2週間ほど、買い時の期間あり
  • 2,424円以上から株価が下がっても、2,400円前後で何度も反発している

2025年は何度か購入タイミングがありました。

👤「あともう少し下がったら、注文をしよう…」
と考えて買いそびれをしないために「2,424円の指値買い注文」を出しておくことがオススメです。

NTTの買い時は、配当利回り3.5%

買い時:配当利回り 3.5%以上
目安株価:151.4円以下(2025年配当予想 5.3円ベース)

【分析結果】
3.5%以上で購入できた日数は、484日。 10年間(2,465日)のうち、20%の営業日になります。

【2025年】直近1年でNTTの買い時はあった?

日足の株価推移を確認し、買い時の151.4円以下で購入できたタイミングがあったかチェックします。

  • トランプ関税の影響もあり、2月〜5月の期間は常に買い時
  • 151.4円以上から株価が下がっても、150円前後で何度も反発している

2025年は何度か購入できる場面がありました。151円の指値買い注文」を出しておくことが、チャンスを逃さない注文方法です。

ゆずの方針:ポートフォリオへの組み込み方

今回分析した3社を含め、私がポートフォリオ内で「通信セクター」をどう運用しているかを紹介します。

方針①:KDDIとNTTを「メイン」

KDDIとNTTを通信セクターの主力として、位置づけています。

  • 保有比率: 通信セクター全体の80〜100%
  • 配分ルール: 基本は均等配分。買い時を見ながらリバランス。

方針②:その他の企業は「アクセント」

ポートフォリオの残り0〜20%を使って、アクセントを付けてもいいです。企業分析で使っている「5つの足切り条件」を使用すると、下記の企業が検討対象です。

  • ベネフィットJ:モバイルWi-FiやMVNO事業を展開
  • 沖縄セルラー:沖縄県で圧倒的なシェアを持つKDDIの子会社
ゆず
ゆず

正直、KDDIとNTTだけを持っていれば、通信セクターは90点以上取れると考えています。

まとめ:KDDIとNTTは優良企業

通信セクターのKDDI・NTT・ソフトバンクを分析し、比較した結論です。

【👍 優良企業:KDDI・NTT】

  • 安全性: 自己資本比率30%以上で財務が健全。
  • 成長性: 連続増配で継続的に成長中。
  • 買い時: 買い時タイミング【KDDI 3.3% / NTT 3.5%】まで待ち、指値で狙う。

【⚠️ 注意点:ソフトバンク】

  • 安全性:自己資本比率17%と低い。回復傾向にあるため、将来に期待。
  • 成長性:AIやPayPayなど事業に成長力はあるが、配当金が成長していない。

投資の世界に「絶対」はありませんが、データを基に優良企業を選び、割安なタイミングで買うことで、失敗の確率は劇的に下がります。 焦らず、じっくりとチャンスを待ちましょう。

今回のような詳細な企業分析は、難しく感じるかもしれません。しかし、適切なツールを使えば、誰でもスマホ1台10分で優良企業を見つけ出すことができます。

この記事の分析も、マネックス証券の「銘柄スカウター」を活用しています。無料で使える強力なツールなので優良企業を見つけるために使い方をマスターしてみてください。

また、次の記事で。

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