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この記事の結論
- オリックス→減配リスクを避ける
優良企業、買い時は株価4,931円以下 - 三菱HCキャピタル→増配実績を重視
優良企業、買い時は株価1,244円以下 - 芙蓉総合リース→配当の成長力で選ぶ
監視銘柄、買い時は株価5,059円以下
※2026年5月29日のデータで分析

- 3社とも良さそうで、どれを買うか決められない…
- 3社の特徴を知りたい
- 今の株価で買っていいの?
オリックス・三菱HCキャピタル・芙蓉総合リースは、リース業の配当株として人気のある3社です。
3社とも連続増配や非減配の実績があり魅力的。「どれも良さそう」だからこそ、決め手で悩みます。
オリックス・三菱HCキャピタル・芙蓉総合リースの比較から「優良企業」と「買い時」をデータにもとづいて解説します。
企業分析から3社の違いを整理し、各社の特徴を提示。さらに過去10年の配当利回りから、買い時の株価を計算します。
この記事を読むことで、次のことがわかります。
- 自分の方針に合う1社を選べる
- 3社それぞれの「買い時」がわかる
- 投資戦略を考えられるようになる
▼ゆずのプロフィール

オリックス・三菱HCC・芙蓉総合リースの比較

業績・収益性・配当金の持続性などを企業分析から評価し、優良企業を見つけ出し、投資先を判断します。
- 企業分析の方法と基準は、こちらの記事で解説しています。
競合3社の比較表
3社を評価した結果が、下記の比較表です。
| 項目 | オリックス | 三菱HCキャピタル | 芙蓉総合リース |
|---|---|---|---|
| 概要 | 8591 プライム | 8593 プライム | 8424 プライム |
| 売上高 | 右肩上がり | 右肩上がり | 右肩上がり |
| EPS | 右肩上がり | 右肩上がり | 右肩上がり 26年は減益 |
| ROE | 10.4% | 8.6% | 4.4% |
| 自己資本比率 | 24.9% | 15.2% | 13.1% |
| ROA | 2.6% | 1.3% | 0.58% |
| PBR | 1.53倍 | 0.94倍 | 0.75倍 |
| 配当金 | 非減配15期 | 27期連続増配 | 21期連続増配 |
| 増配率 (10年平均) | 13.1% | 14.1% | 16.8% |
| 配当性向 | 39.0% | 40.7% | 66.1% |
| 配当方針 | 配当性向39% 実質累進 | 配当性向 40%以上 | 配当性向 30%以上 |
※2026年5月29日時点
◎○△×は、相対評価ではなく絶対評価
リース業は借入で資産を持つため、構造的に自己資本比率が低くなる業種です。
低い自己資本比率は、資産の稼ぐ力を示す「ROA1.0%以上」で補って評価しています。
特に特徴が見える「配当実績」「増配率」「配当方針」「財務と収益力」について深掘りします。
【比較①】配当実績:三菱HCキャピタルの27期連続増配

3社とも優秀な配当実績があります。
その中でも際立つのは、三菱HCキャピタルの27期連続増配です。日本企業で3番目に長い記録になります。
芙蓉総合リースも、21期の連続増配を続けています。
オリックスは連続増配ではなく「非減配」を積み上げています。リーマンショックやコロナも乗り越え、15期にわたり減配をしていません。
📌配当実績なら:三菱HCキャピタル
【比較②】増配率:配当金の成長性は芙蓉総合リース

配当金の成長性を、増配率で比較します。
配当金は10年間で、オリックス約3.4倍、三菱HC約3.7倍、芙蓉約4.7倍です。
この倍率からCAGRで、10年平均の増配率を計算しました。計算方法は、こちらの記事で解説。
- オリックス:年平均13.1%
- 三菱HCC:年平均14.1%
- 芙蓉総合リース:年平均16.8%
増配率は、芙蓉総合リースが年平均16.8%で競合1位です。3社とも2桁の増配率を10年間続けています。
📌増配率で選ぶなら:芙蓉総合リース
【比較③】配当方針:累進配当のオリックス


配当方針ではオリックスが優秀です。「配当性向39%または前期配当の高い方」という、実質的な累進配当を掲げています。
前年を下回らない方針があるため、減配リスクはオリックスが最も低いといえます。
三菱HCキャピタルと芙蓉総合リースの方針は配当性向のみで、減配しない約束まではありません。
📌配当方針なら:オリックス
【比較④】財務と収益力:財務安定性と高収益のオリックス
自己資本比率を見ると、3社とも低い傾向にあります。3社の中で20%を超えているのはオリックスだけです。
▼自己資本比率
- オリックス:24.9%
- 三菱HCC:15.2%
- 芙蓉総合リース:13.1%
リース業は借入で資産を購入して貸し出すビジネスです。自己資本比率が低いのは、業界の構造によるものです。
借入が多い会社の安全性を支えるのは、借入を含めた総資産がしっかり利益を生んでいるかです。
そのため、総資産の稼ぐ力を示すROAもあわせて確認します。
- ROAとは
- 総資産に対する利益率です。1.0%以上あれば十分高収益と言えます。
▼3社のROA
- オリックス:2.6%
- 三菱HCC:1.3%
- 芙蓉総合リース:0.58%
ROAが1.0%以上あるのは、オリックスと三菱HCキャピタルの2社です。
芙蓉総合リースは、海外の再エネ事業による損失で利益が落ち込んでいます。
📌財務と収益力なら:オリックス
オリックス・三菱HCC・芙蓉総合リースの特徴
比較から3社の特徴がはっきりしました。
- オリックス:累進配当で減配しにくく、財務と収益力も最も高い
- 三菱HCキャピタル:27期連続増配と、日本3番目の長い実績
- 芙蓉総合リース:増配率は競合1位で、配当の成長性が高い
安定を取るか、実績を取るか、成長率を取るか。
3社の特徴は、投資家が重視するものによって見え方が変わります。
自分の投資方針に適した企業を選ぶことが重要です。
減配リスクを避けたい人→オリックス
実質累進配当の方針があり、前年を下回らない約束を掲げています。自己資本比率とROEも3社トップで、財務と収益のバランスは盤石です。
事業を多角化し、創業以来60年間ずっと黒字を続けています。
配当を「減らさない」ことを最優先するなら、「優良企業」であるオリックスです。

私は2020年3月から、200株保有しています。安心して長く持てる銘柄です。
オリックスの詳細な企業分析は、下記の記事で解説しています。
増配実績で選びたい人→三菱HCキャピタル
27期連続増配は、日本で3番目に長い記録です。リーマンショックやコロナの局面でも、増配を止めませんでした。
弱点はROE8.6%と、収益性がオリックスに一歩劣る点です。
長い増配の実績を重視するなら、「優良企業」である三菱HCキャピタルです。


2023年10月から、100株保有しています。連続増配のおかげで、配当旅行の予算が年々増えています。
三菱HCキャピタルの詳細な企業分析は、下記の記事で解説しています。
配当金の成長性を重視したい人→芙蓉総合リース
増配率は年平均16.8%と、競合1位です。配当を10年で約4.7倍に伸ばした、成長性の高さが魅力です。
2026年3月期は海外再エネ事業の損失により純利益が半減しました。配当性向は66.1%まで上昇し、増配の余力が細っています。
2027年3月期は、純利益480億円への回復を予想しています。「監視銘柄」の芙蓉総合リースとして、業績の回復を確かめながら、段階的に買う姿勢が現実的です。


私はサブ銘柄として、少ない30株だけ保有しています。
芙蓉総合リースの詳細な企業分析は、下記の記事で解説しています。
⚠️3社をまとめて買っても「業種の分散」にはなりません。同じ「その他金融業」のため、金利や景気の影響を同時に受けます。


通信や食品など他の業種と組み合わせましょう。
オリックス・三菱HCC・芙蓉総合リースの買い時


オリックス・三菱HCキャピタル・芙蓉総合リースの買い時と現在のポジションをまとめました。
| 項目 | オリックス | 三菱HCキャピタル | 芙蓉総合リース |
|---|---|---|---|
| 買い時の利回り | 3.8% | 4.1% | 3.4% |
| 2027年3月期 予定配当金 | 187.36円 | 51円 | 172円 |
| 買い時の株価 | 4,931円以下 | 1,244円以下 | 5,059円以下 |
| 現在の株価 | 6,092円 | 1,319円 | 4,284円 |
| 現在の判定 | 割高 | あと一歩 | 買い時の水準 |
※2026年6月15日時点
高値掴みを避けるため、買い時は過去のデータから見極めます。分析の方法は、下記の2つです。
- ⏳買い時の分析
- 過去10年間の配当利回りから、1日毎の最大利回りをカウントしてヒストグラムを作成。「買い時で購入できる日は過去に何日あったか?」を統計的に評価します。
- 📉暴落時の分析
- サーキットブレーカー発動時における株価の最安値から、市場がパニックに陥っているときの「最大配当利回り」を確認します。
買い時分析の詳しい方法は、こちらの記事で解説しています。
オリックスの買い時は株価4,931円以下
▼オリックスの買い時の分析
買い時:配当利回り3.8%
購入できた日数:873日
10年間(2,260日)で、上位39%の日数
配当利回りの推移と日数ヒストグラム
▼ 買い時の基準利回りを調整できます
🔴 機会損失(〜20%)
🟢 買い時(30〜40%)
🔵 高値掴み(50%〜)
🟡 基準以上の期間
分析日数:10年間–日
▼オリックスの暴落時の分析
- 新型コロナウイルスによるショック
- 最大利回り:6.9%(2020年3月)
- 日銀の金融政策変更によるショック
- 最大利回り:3.7%(2024年8月)
- 米国のトランプ関税によるショック
- 最大利回り:4.7%(2025年4月)
来期(2027年3月期)の予定配当187.36円から、参考株価を計算します。
配当187.36円、利回り3.8% → 株価4,931円付近が買い時の目安です。
三菱HCキャピタルの買い時は株価1,244円以下
▼三菱HCキャピタルの買い時の分析
買い時:配当利回り4.1%
購入できた日数:819日
10年間(2,256日)で、上位36%の日数
配当利回りの推移と日数ヒストグラム
▼ 買い時の基準利回りを調整できます
🔴 機会損失(〜20%)
🟢 買い時(30〜40%)
🔵 高値掴み(50%〜)
🟡 基準以上の期間
分析日数:10年間–日
▼三菱HCキャピタルの暴落時の分析
- 新型コロナウイルスによるショック
- 最大利回り:5.3%(2020年3月)
- 日銀の金融政策変更によるショック
- 最大利回り:4.3%(2024年8月)
- 米国のトランプ関税によるショック
- 最大利回り:4.6%(2025年4月)
来期(2027年3月期)の予定配当51円から、参考株価を計算します。
配当51円、利回り4.1% → 株価1,244円付近が買い時の目安です。
芙蓉総合リースの買い時は株価5,059円以下
▼芙蓉総合リースの買い時の分析
買い時:配当利回り3.4%
購入できた日数:825日
10年間(2,262日)で、上位36%の日数
配当利回りの推移と日数ヒストグラム
▼ 買い時の基準利回りを調整できます
🔴 機会損失(〜20%)
🟢 買い時(30〜40%)
🔵 高値掴み(50%〜)
🟡 基準以上の期間
分析日数:10年間–日
▼芙蓉総合リースの暴落時の分析
- 新型コロナウイルスによるショック
- 最大利回り:4.1%(2020年3月)
- 日銀の金融政策変更によるショック
- 最大利回り:4.5%(2024年8月)
- 米国のトランプ関税によるショック
- 最大利回り:4.5%(2025年4月)
来期(2027年3月期)の予定配当172円から、参考株価を計算します。
配当172円、利回り3.4% → 株価5,059円付近が買い時の目安です。
買い時まで「待つ」のも投資です
オリックスのように、買い時より割高な銘柄もあります。そんなとき、焦って買う必要はありません。
買い時を待つのも、個人投資家だからこそ選択できる投資戦略です。
高値掴みや機会損失を避ける工夫は3つです。
- 指値注文:買い時の株価で、あらかじめ注文を入れておく
- 株価アラート:証券アプリで、買い時の株価に通知を設定する
- 時間の分散:買い時に届いたら、数回に分けて購入する
暴落時には、買い時よりさらに利回りが上がる場合もあります。一括で買わず、余力を残す姿勢が大切です。
リース業種へ投資する3つのリスク


最後に、オリックス・三菱HCキャピタル・芙蓉総合リースに投資したときのリスクを確認します。
- ①金利上昇のリスク
- リース会社は借入で資産を買うため、金利が上がると調達コストが増えます。コストはリース料へ転嫁できますが、転嫁には時間がかかります。
- ②景気後退のリスク
- 不況時は貸倒れの増加や、資産の売却益の減少が起こります。3社とも景気敏感株として、株価が大きく下がる場面があります。
- ③海外事業のリスク
- 3社は海外事業を拡大しています。世界経済の減速や急な為替変動が、業績の重しになる場面もあります。
これらのリスクはありますが、連続増配や非減配の実績は「リスクを乗り越えてきた証」でもあります。
よくある質問Q&A


Q1.金利が上がっても増配は続きますか?
断言はできませんが、実績は心強い材料です。3社は2024年の利上げ以降も、連続増配や非減配の記録を更新しています。
調達コストの上昇分は、リース料へ転嫁を進められます。ただし、金利の動向と各社の決算は確認していきましょう。
Q2.株主優待はありますか?
3社のうち、株主優待があるのは芙蓉総合リースだけです。オリックスと三菱HCキャピタルに、株主優待はありません。
優待の内容や条件は変わる可能性があります。最新の情報は、各社のIRページで確認してください。
株主優待制度|芙蓉総合リース
まとめ


オリックス・三菱HCキャピタル・芙蓉総合リースの選び方と買い時をまとめます。
- 減配リスクを最小にしたい人→オリックス
- 増配実績で選びたい人→三菱HCキャピタル
- 増配率の高さで攻めたい人→芙蓉総合リース(利益回復の確認が前提)
買い時の目安は、過去10年の配当利回りから分析しました。
- オリックスは3.8%(株価4,931円以下)
- 三菱HCキャピタルは4.1%(株価1,244円以下)
- 芙蓉総合リースは3.4%(株価5,059円以下)
何を重視するかを決めて、買い時を待つ。それが高値掴みを避ける、再現性のある投資です。
⚠️本記事は情報提供を目的としており、特定銘柄を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。
この記事で参考にした資料
オリックス
- 2026年3月期通期 決算説明会
- 半期報告書 (第63期中間)
- 統合報告書 2025
- 中期経営計画
- MONEX証券 銘柄スカウター
三菱HCキャピタル
- 2026年3月期 決算概要資料
- 統合報告書2025
- 半期報告書
- 決算短信
- MONEX証券 銘柄スカウター
芙蓉総合リース
- 統合資料2025
- 2026年3月期決算説明会資料
- 有価証券報告書
- 中期経営計画
- マネックス証券 銘柄スカウター



