【日用品3社比較】花王・ライオン・ユニ・チャームの連続増配と買い時

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【日用品3社比較】花王・ライオン・ユニ・チャームの連続増配と買い時

この記事の結論

  • 花王→「監視銘柄
    実績の長さと事業基盤で選ぶ
    買い時は株価3,250円以下
  • ライオン→「優良企業
    減配を避けたい人向け
    買い時は株価2,125円以下
  • ユニ・チャーム→「優良企業
    配当の成長速度で選ぶ
    買い時は株価2,750円以下

※2026年7月16日のデータで分析

  • 3社とも良さそうで、どれを買うか決められない…
  • 知名度の高い花王を選んでおけば安心なの?
  • 3社それぞれの買い時の目安を知りたい

花王・ライオン・ユニ・チャームは、配当株として人気のある3社です。
3社とも長い連続増配の実績があり、生活必需品のため業績も景気に振られにくい

「どれも良さそう」だからこそ、決め手で悩みます。


この記事を読むことで、次のことがわかります。

  • 自分の方針に合う1社を選べる
  • 3社それぞれの「買い時」がわかる
  • 投資戦略を考えられるようになる

花王・ライオン・ユニ・チャームの比較から「優良企業」「買い時」をデータにもとづいて解説します。
企業分析から3社の違いを整理し、過去10年の配当利回りから買い時の株価を計算します。

▼ゆずのプロフィール

詳細はゆずのプロフィールをご覧ください。

花王・ライオン・ユニ・チャームの比較

業績・収益性・配当の持続性を数値で並べると、3社の性格の違いがはっきりします。

3社の比較表

3社を評価した結果が、下記の比較表です。

花王ライオンユニ・チャーム
概要4452
プライム
4912
プライム
8113
プライム
売上高右肩上がり緩やかな増加右肩上がり
EPS回復途中長期的に成長増加傾向
ROE11.27%8.95%8.32%
PBR2.77倍1.44倍2.12倍
自己資本比率56.7%61.1%65.0%
配当金36期連続増配10期連続増配24期連続増配
配当性向59.2%30.1%48.3%
配当方針数値目標なし累進配当DOE4.5%超

※2026年7月16日時点
※連続増配は完了した期、配当性向は前期の実績値

3社とも自己資本比率が高く、財務は安定しています。売上はいずれも長期で増加傾向。
ROEは単年の値のため、長期の収益力の順位とは切り分けて見ています。

大きな差が出たのは、配当金の性格でした。

特に違いが見える次の4つを深掘りします。

  • 配当実績
  • 増配率
  • 配当方針
  • 増配余力

【比較①】配当実績:花王が持つ日本最長の36期連続増配記録

3社の1株配当の推移を確認します。

▼花王:36期連続増配。最近は増配ペースがゆるやか

花王の1株配当の推移(10年グラフ)

▼ライオン:10期連続増配。右肩上がりが続く

ライオンの1株配当の推移(10年グラフ)

▼ユニ・チャーム:24期連続増配。増配率が3社で最も大きい

ユニ・チャームの1株配当の推移(10年グラフ)

※縦軸の目盛りは3社で異なります

3社はいずれも、長い連続増配を続けています。

  • 花王:36期
  • ライオン:10期
  • ユニ・チャーム:24期

連続増配ランキングでも、花王の36期は日本1位の記録です。3社とも今期も増配を予定。

日用品の需要が景気に左右されにくいことが、実績を支えています。

📌配当実績なら:花王

【比較②】増配率:ユニ・チャームが13.8%で最速

配当金の成長スピードを、10年平均の増配率(CAGR)で比べます。

▼10年平均の増配率

  • 花王:増配率 6.8%
    (10年で約1.9倍)
  • ライオン:増配率 11.6%
    (10年で3.0倍)
  • ユニ・チャーム:増配率 13.8%
    (10年で約3.7倍)

※株式分割の調整後で計算(花王2026年7月・ユニ・チャーム2025年1月)

配当金の伸びを見ると、ユニ・チャームが3社トップです。
花王は直近が年1円の増配(77円→78円)。ペースは3社で最も緩やかで、増配率は一桁です。

ゆず
ゆず

増配を続ける力と、増配を伸ばす力は別物です。

📌増配率なら:ユニ・チャーム

【比較③】配当方針:ライオンとユニ・チャームはともに明確

配当方針は、減配のリスクを見るうえで欠かせません。3社の方針は次のとおりです。

花王
「安定的・継続的な増配」を掲げています。ただし数値目標はありません。
ライオン
累進配当を基本方針とし、2027年まで毎期の増配と12期連続増配を目指しています。
ユニ・チャーム
総還元性向65%以上・DOE4.5%超を目標に掲げています。
2030年まで毎期2円の増配を基本軸としています。

ライオンとユニ・チャームは、どちらも中期経営計画で期間を区切り、数値をともなう方針を掲げています。

2社の配当方針に優劣はつけがたいと考えています。どちらも減配を避ける姿勢がはっきり読み取れます。

ライオンは「累進配当」という言葉で、前年を下回らない考え方を明記しています。
ユニ・チャームは毎期2円という「連続増配」を示しており、減配しないことが含まれます。

※DOEは純資産に対する比率です。純資産が減れば配当も下がるため、累進配当とは異なります。

現在の方針期間は、ユニ・チャームが2030年まで、ライオンが2027年までです。

ゆず
ゆず

どちらも中期経営計画の期間内の方針です。期間が終わったら、2社とも見直します。

花王は増配を続ける姿勢を示すものの、数値目標はありません。判断の材料が3社で最も少なくなります。

📌配当方針の明確さなら:ライオンとユニ・チャーム

【比較④】増配余力:配当性向ではライオンが優位

方針を掲げても、利益に余裕がなければ増配は続きません。
そこで、利益のうちどれだけを配当に回しているかを確認します。

▼前期の配当性向

  • 花王:59.2%
  • ライオン:30.1%
  • ユニ・チャーム:48.3%

最も低いライオンと、最も高い花王で約2倍の開きがあります。
配当性向の推移も確認します。

▼花王:2023年に160%まで上昇し、低下の途中

花王の配当性向の推移(10年グラフ)

▼ライオン:30%前後で推移し、余力を保つ

ライオンの配当性向の推移(10年グラフ)

▼ユニ・チャーム:直近で上昇し、48.3%へ

ユニ・チャームの配当性向の推移(10年グラフ)

※縦軸の目盛りは3社で異なります

ライオンの配当性向は3割程度で、増配を続けやすい水準です。
ユニ・チャームは前期の利益が2割減になったことから、一時的に配当性向が増加。今期はEPSの回復から、配当性向が低下する見通しです。

一方で、花王は利益の6割近くを配当に充てています。私は配当性向50%以下を目安にしているため、花王は監視銘柄としています。

配当性向の目安を含む銘柄選びの手順は、失敗しない配当株の選び方で解説しています。

📌増配余力なら:ライオン

花王・ライオン・ユニ・チャームの特徴

比較から、3社の特徴がはっきりしました。

花王
日本最長の連続増配、国内首位の事業基盤
ライオン
累進配当の明文化、大きな増配余力
ユニ・チャーム
3社で最も速い配当の成長

実績を取るか、方針の明確さを取るか、成長スピードを取るか。

3社の見え方は、投資家が何を重視するかで変わります。

自分の方針に合う1社を選ぶことが大切です。

実績の長さと事業基盤を重視したい人→花王

連続増配は36期で、3社で最も長い記録です。
「アタック」「ビオレ」など強いブランドを持つ、国内トイレタリーの首位企業です。

一方で直近の増配は年1円ペースで、配当性向も3社の中で最も高い水準で推移しています。

実績とブランドの強さで選ぶなら花王ですが、私は「監視銘柄」としています。

ゆず
ゆず

私は花王を保有していません。まずは、配当性向が下がるのを待つ姿勢です。

花王の詳細な企業分析は、下記の記事にまとめています。

減配を避けたい人→ライオン

累進配当」という言葉で、前年を下回らない姿勢を明記しています。
配当性向30.1%で増配の余力も大きく、余力の面では3社トップです。

PBRは1.44倍で、3社の中では割安さのある水準です。

減配を避けたい人に合うのは、「優良企業」のライオンです。

ゆず
ゆず

私は購入を検討しています。累進配当の安心感が決め手です。

ライオンの詳細な企業分析は、下記の記事にまとめています。

配当の成長スピードを最優先したい人→ユニ・チャーム

増配率は年平均13.8%で3社最高です。DOE4.5%超と総還元性向65%以上を目標に掲げています。
海外売上高比率は63.8%と3社で最も高く、アジアの比重が大きい構成です。

前期は中国での風評被害により、中国事業の売上が実質ベースで27%減となりました。業績は回復の途上です。

配当の成長スピードを最優先するなら、「優良企業」のユニ・チャームです。

ゆず
ゆず

私は2025年10月に、NISA口座で100株を購入しました。

ユニ・チャームの詳細な企業分析は、下記の記事にまとめています。

⚠️3社をまとめて買っても「業種の分散」にはなりません。同じ日用品のため、原材料価格や国内市場の動きを同時に受けます。
分散のルールは配当株ポートフォリオの作り方とメンテナンス方法でまとめています。

花王・ライオン・ユニ・チャームの買い時

高値掴みを避けるため、買い時は過去のデータから見極めます。分析の方法は、下記の2つです。

⏳買い時の分析
過去10年間の配当利回りから、1日ごとの最大利回りをカウントしてヒストグラムを作成。「買い時で購入できる日は過去に何日あったか?」を統計的に評価します。
ヒストグラムの日数割合から、下記のタイミングを判断しています。
🟥上位20%以内は「機会損失」❌
🟩30〜40%は「買い時」⭕️
🟦50%以上は「高値掴み」❌
📉暴落時の分析
サーキットブレーカー発動時における株価の最安値から、市場がパニックに陥っているときの「最大配当利回り」を確認します。

3社それぞれの数値を見ていきます。

花王の買い時は株価3,250円以下

今期の予定配当78円を、買い時の利回りで割って計算しています。

配当利回り 2.4% 株価3,250円以下
購入できた日数:755日
10年間(2,351日)で、上位32.1%の日数
買い時と判断

配当利回りの推移と日数ヒストグラム

▼ 買い時の基準利回りを調整できます

–%
ヒストグラム
🔴 機会損失(〜20%)
🟢 買い時(30〜40%)
🔵 高値掴み(50%〜)
利回り推移
🟡 基準以上の期間
分析日数:10年間–日

▼暴落時の最大配当利回り

  • 新型コロナウイルスによるショック
    最大利回り:1.86%(2020年3月)
  • 日銀の金融政策変更によるショック
    最大利回り:2.49%(2024年8月)
  • 米国のトランプ関税によるショック
    最大利回り:2.64%(2025年4月)

最も高かった2.64%は、配当78円なら株価2,955円に相当します。

※株価・配当金は2026年7月1日付の株式分割(1株→2株)の調整後

ライオンの買い時は株価2,125円以下

今期の予定配当34円を、買い時の利回りで割って計算しています。

配当利回り 1.6% 株価2,125円以下
購入できた日数:893日
10年間(2,352日)で、上位38.0%の日数
買い時と判断

配当利回りの推移と日数ヒストグラム

▼ 買い時の基準利回りを調整できます

--%
ヒストグラム
🔴 機会損失(〜20%)
🟢 買い時(30〜40%)
🔵 高値掴み(50%〜)
利回り推移
🟡 基準以上の期間
分析日数:10年間--日

▼暴落時の最大配当利回り

  • 新型コロナウイルスによるショック
    最大利回り:1.19%(2020年3月)
  • 日銀の金融政策変更によるショック
    最大利回り:2.18%(2024年8月)
  • 米国のトランプ関税によるショック
    最大利回り:1.63%(2025年4月)

最も高かった2.18%は、配当34円なら株価1,560円に相当します。

ユニ・チャームの買い時は株価2,750円以下

今期の予定配当22円を、買い時の利回りで割って計算しています。

配当利回り 0.8% 株価2,750円以下
購入できた日数:640日
10年間(2,352日)で、上位27.2%の日数
→目標帯(30〜40%)に最も近く、買い時の目安に

上位27.2%は、目標帯の30〜40%をやや下回ります。ユニ・チャームは該当する帯がなかったため、最も近い水準を採用しました。

配当利回りの推移と日数ヒストグラム

▼ 買い時の基準利回りを調整できます

--%
ヒストグラム
🔴 機会損失(〜20%)
🟢 買い時の目標帯(30〜40%)
🔵 高値掴み(50%〜)
※該当なしの場合は目標帯に最も近い水準を採用
利回り推移
🟡 基準以上の期間
分析日数:10年間--日

▼暴落時の最大配当利回り

  • 新型コロナウイルスによるショック
    最大利回り:0.92%(2020年3月)
  • 日銀の金融政策変更によるショック
    最大利回り:0.87%(2024年8月)
  • 米国のトランプ関税によるショック
    最大利回り:1.33%(2025年4月)

最も高かった1.33%は、配当22円なら株価1,654円に相当します。

※株価・配当金は2025年1月1日付の株式分割(1株→3株)の調整後

買い時まで「待つ」のも投資です

目安に届いていない銘柄を、焦って買う必要はありません。

買い時を待つのも、個人投資家だからこそ選べる投資戦略です。

高値掴みや機会損失を避ける工夫は3つです。

  • 指値注文:買い時の株価で、あらかじめ注文を入れておく
  • 株価アラート:証券アプリで、買い時の株価に通知を設定する
  • 時間の分散:買い時に届いたら、数回に分けて購入する

暴落時には、目安よりさらに利回りが上がる場面もあります。一括で買わず、余力を残す姿勢が大切です。

買い時を統計で判断する手順は、配当株の買い時をデータで判断する方法で解説しています。

トイレタリー業種へ投資する3つのリスク

最後に、3社に投資したときのリスクを確認します。

国内市場の成熟
人口減少で国内に大きな成長は見込みにくく、伸びは海外展開に左右されます。
原材料価格の高騰
化学製品を扱っているため、原材料価格に強く影響される業種です。
海外事業の地域リスク
3社とも海外へ事業を展開しているため、為替や進出先の景気に左右されます。

これらのリスクはありますが、長く続く連続増配は、過去の変化に対応してきた実績です。

よくある質問Q&A

Q1.配当金はいつ振り込まれる?(権利確定日はいつ?)

A. 3社とも12月期決算で、権利確定日は6月末と12月末です。
入金はその約2〜3か月後で、9月ごろと翌年3月ごろになります。配当を受け取るには、権利確定日の2営業日前に株を持つ必要があります。

Q2.3社の買い時の株価はいくらですか?

A. 過去10年の配当利回りの統計から、次を目安にしています。
花王は利回り2.4%以上(3,250円以下)。
ライオンは1.6%以上(2,125円以下)、ユニ・チャームは0.8%以上(2,750円以下)です。
配当の予想が変われば目安も動くため、最新の配当予想で計算してください。

Q3.3社に株主優待はありますか?

A. 3社のうち、株主優待があるのはライオンだけです。
100株以上を1年以上つづけて保有する株主に、自社製品の詰め合わせが贈られます。
花王とユニ・チャームに株主優待はありません。最新の内容はライオンの株主優待ページで確認してください。

Q4.3社の増配は今後も続きますか?

A. 断言はできませんが、方針の裏づけには差があります。
花王は数値目標がないため、増配のペースは利益の回復力に左右されます。
ライオンは累進配当、ユニ・チャームは2030年まで毎期2円の増配を掲げ、増配の継続を計画に織り込んでいます。

まとめ

花王・ライオン・ユニ・チャームの選び方と買い時をまとめます。

  • 実績と事業基盤を重視する人→
    花王(監視銘柄・買い時は株価3,250円以下)
  • 減配を避けたい人→
    ライオン(優良企業・買い時は株価2,125円以下)
  • 配当の成長スピードを求める人→
    ユニ・チャーム(優良企業・買い時は株価2,750円以下)

3社とも生活必需品をあつかうディフェンシブ銘柄ですが、配当の性格は明確に違います。

方針の明確さと増配余力を重視するならライオン、成長スピードを取るならユニ・チャーム。
花王は36期の増配実績と国内首位の事業基盤を持つものの、配当の余力が引っかかります。

何を重視するかを決めて、買い時を待つ。私が高値掴みを避けるために意識している進め方です。

⚠️当サイトは、情報提供が目的であり特定銘柄を推奨しておりません。投資判断は、自己責任でお願いします。

この記事で参考にした資料

花王

ライオン

ユニ・チャーム